雨が続いて、洗濯物を部屋干ししていると、イヤーな生乾き臭がしてきます。
あの匂いは、モラクセラ菌という菌が原因なのです。
モラクセラ菌は人間の皮膚などにいる常在菌で、生乾き臭の原因となります。
菌自体の匂いではないのですが、その排泄物が生臭い嫌なにおいの原因となります。
洗濯物についている水分や皮脂などを栄養として増殖します。
免疫力が低下している時に、モラクセラ菌を吸い込むと肺炎を起こす可能性もあります。
30~40度で活性化すると言われており、30度を超える真夏に部屋干しをしておくと、どんどん増殖します。
今回は、このモラクセラ菌を上手に洗い流す洗濯の仕方と、増殖を抑える部屋干しについて解説します。
梅雨時や長雨の際の上手な洗濯の仕方
まず出来るだけモラクセラ菌を落とし増殖を抑制するために、注意点をまとめました。
【洗濯時の注意】
1.洗剤は液体よりも粉末の方が抗菌力が高いので、”除菌タイプの部屋干し洗剤”を使ってみてください。
私のお勧めは「部屋干しトップ 除菌EX」です。
漂白剤・酵素・蛍光剤が入っていて、なかなか強力な洗い上がりです。
2.40度以上のお湯で洗うと菌の増殖を抑制出来ます。
モラクセラ菌は30~40度で活性化するので、それ以上だと除菌効果が高まります。
3.洗濯機の容量の80%程度で洗いましょう。
洗濯水の対流が良くなると洗浄効果が上がり、モラクセラ菌もよく落ちます。
4.脱水はできれば2回しましょう。
水分が減り早く乾くので、モラクセラ菌の増殖を抑制できます。
梅雨時や長雨の際の部屋干しのポイント
梅雨時や長雨の時は、天日干しができないので、部屋干しになります。
実はこれがモラクセラ菌にとっては増殖するチャンスなのです。
乾燥器があれば使用するのが一番ですが、もし乾燥機が無ければ干し方を注意してみてください。
【部屋干しでの注意】
1.洗濯が終わったらすぐに干しましょう。
そのまま放置すると、残っている皮脂と水分が栄養となり、菌の増殖を助長してしまいます。
出来るだけ早く乾かすのが、モラクセラ菌を増殖させないコツです。
2.カーテンレールに干さないようにしましょう。
カーテンレールに干すと、カーテンに菌が移ってしまいます。
その結果しばらくするとカーテンが匂う様になってしまいます。
また、部屋の隅は空気が澱むので、菌の増殖を促す可能性があります。
3.部屋の中央で扇風機などで空気を動かすと効果的。
出来れば部屋の中央に洗濯物を干し、扇風機の風を当てると早く乾くので、モラクセラ菌の増殖を抑えられます。
※扇風機ではありませんが、衣類の除湿を目的に設計されているのでおススメ!
4.表面積を広く干しましょう。
タオル等はピッタリ二つ折りでなく、片方を長くずらすと空気に触れる表面積が広くなるので早く乾きます。
短い方を洗濯ばさみで止めると、かなり長く干せます。
5.両端を長く中央に短い物をアーチ型に干すと、中央が空気が通りやすいので、早く乾きます。
また、洗濯物同士がくっつかないように、5㎝程度離して干しましょう。
6.アイロンをかけると除菌効果が高まります。
60度以上で菌が死にますので、アイロンをかけるとモラクセラ菌自体を減らすことができます。
下着や洗顔したタオルなど、匂いが付きそうなものだけでも、アイロンをかけると臭いを予防できるでしょう。
生乾き臭の原因モラクセラ菌の殺菌
モラクセラ菌は熱に弱いので、殺菌するには60度以上のお湯に15分程度浸けておいても効果的です。
沸騰したお湯など、あまり温度が高すぎると生地を傷める可能性があるので注意してください。
また、アイロンをかけるとモラクセラ菌を減らすことができます。
洗っても洗っても匂いが残る時は、熱を加えることを試してみてください。
まとめ
・生乾き臭の原因はモラクセラ菌の排泄物。
・解決のポイントは、モラクセラ菌の増殖を抑えること。
・モラクセラ菌の増殖を抑えるには、出来るだけ早く乾かすこと。
・洗濯の際は、詰め込まずに容量の80%程度で、水を対流させましょう。
・洗剤は液体よりは粉の方が除菌効果が高いのでオススメ。
・カーテンに干さず、部屋の中央で扇風機やエアコンの風を当てると早く乾きます。
・モラクセラ菌は熱に弱いので、60度以上のお湯に浸けるか、アイロンなどの高温な熱を当てると増殖を抑えられます。
・乾燥機があれば積極的に使いましょう。